1.川村式ジョイント速読とは
「速読」と聞くと、“本を速く読むこと”と思う方が多くいらっしゃいます。
たしかに、速読は文章を一般の何倍ものスピードで読むことですが、川村式ジョイント速読は脳の情報処理能力そのものをあげることで、集中力や記憶力などの様々な能力のアップが期待できる速読です。
脳の速さに順応する性質を活用
たとえば、車で一般道を40㎞/時で走っていたとします。次に高速道路に入り、100km/時のスピードを出したらどうでしょう?
はじめは「速い」と感じるかもしれませんが、徐々にその速さに慣れているのではないでしょうか。
そして、再び、高速道路を降りて一般道路に戻ったとき、いつもの40㎞/時がとても遅く感じ、景色の流れもゆっくり見えたりします。
このような現象が起こるのは、脳が速いスピ―ドという刺激に慣れてしまっているからです。
こうした脳の順応性のことを可塑性(かそせい)といいます。
脳はある刺激を与えられると、神経細胞のつながりが新しく変化します。この変化が記憶として残るのです。
もう一度、車のたとえにもどりましょう。
脳は時速100km/時のスピードの刺激を知ったことで、その刺激を記憶し時間がたってもしばらく保たれています。だからこそ、再び遅いスピードになったときに、前の速いスピードより遅いと感じるわけです。
この脳の原理が速読トレーニングにも応用されています。
川村式のポイントは、速読力の上限と下限の計測
速読トレーニングをする上で重要なのは、読書速度の上限と下限を計測するノウハウです。
一般に、文字数を追う読書量の計測は簡単です。
よーいどんで、何文字まで読めたのか文字数を数えればいいからです。しかし、いくら読めた文字数を計測したとしても、それは単なる読書速度でしかわかりません。
次にどのようなトレーニングを展開すれば、さらに速読量があがるのかはこの数値化がポイントになります。
どのようなトレーニングが最適なのかまで数値化します。
この数値化は速読トレーニングの重要なポイントであり、数値化できる技術と理論を知らなければ、速読トレーニングに必要なすべての能力を数値化するのは、ほぼ不可能でしょう。