日経新聞速読のポイント
(技術編)
①目を速く動かす練習を積む。
②日経文庫の用語辞典シリーズをそろえ、これを訓練教材として用いて時事用語を脳にインプットする。
③日経の広告欄を、それぞれ一秒だけ眺めて脳裏に再現する訓練をやり、短期の記憶力を強化する。
④実際に日経を読むに当たっては、視線を上下させず、段の中央付近において横一直線にみていく。ちょうどハンディコピー機で記事を映像的に脳裏に転写していくような見方をする。
(実践編)
*一面のトップ記事を一般紙のトップ記事と比較して読む。まるで違った記事が扱われてい
た時ほど要注意である。
*難解な経済事件は、解説を読んでから記事を読むようにする。
*無意味な写真が多い日は、解説とコラムを重点的に読む。
*速読して理解できない記事は、役立たないと考えて捨てる。
*時々、縮刷版を速読流に流し読みする時間を確保すると、経済変動が読める。
*特に関心のある分野では、ある特定企業だけのスクラップを作って、年間を通してみるようにすると、情報の読み方がみえてくる。
*用語解説は、関連記事と一緒にスクラップしておき、まとめて流し読みするようにすると時事用語に強くなって、日経をさらに速読できるようになる。
*新製品が出たら、紹介記事と広告を連動させて読み比べると、企業の狙いが読めてくる。
*日経のテレビ番組の解説は他紙と視点が異なるので、読んで記憶しておくと商談時の話題などに使いやすい。
*発表情報なのか、収材情報なのかを見分けて読むようにすると、状況判断を誤らない。
*求人欄を注意してみると、今後の成長産業・成長企業が読める。
*死亡欄を注意してみると、その会社や団体の社会的信用が読める。
*不動産広告欄を注意してみると、これから発展する地域が読める。
*株式欄は、まず市況解説から読み、自分で買ったつもりで読むと情報に敏感になる。
*人事欄はスクラップして継続的にみるようにすると、その企業の内部事情が読めてくる。特にライバル企業の人事ニュースは要注意である。
*催事欄のセミナーなどをスクラップし、テーマに注目していると、経済的な関心の高い問題がどの方面かが読める。
*催事欄のビジネスショーなどをスクラップし、テーマに注目していると、日本のハイテク企業の現状と今後の動向が読める。
*月曜日だけは日経と日経産業新聞を併読すると、見通しを誤りにくい。
*景気見通し記事は、情報源に注意して読む。大蔵省と日銀の情報は慎重で、経済企画庁の情報は強気だから、両者を足して二で割ると景気が見通せる。
*日経の科学記事と「やさしいハイテク教室」をスクラップして、まとめ読みをすると、専門以外のハイテクに強くなれる。
*特許情報・特許法廷判決をスクラップし、まとめ読みすると、技術の傾向と日本のハイテク企業がどのあたりの市場を重視しているか、また、外国企業がどのハイテクで日本に進出しようと考えているかが読める。
*匿名コラム「大機小機」をスクラップし、まとめ読みをすると、中堅の経済官僚の本音が読め、今後の経済の動向を予測できる。
*署名入りのコラム「十字路」をスクラップし、まとめ読みをすると、民間の経済人の本音が読め、「大機小機」との併読で、さらに明確に今後の経済の動向を予測できる。
*日経の書評欄は、ビジネスマン必読の書がすぐにわかる。これと出版広告を併読すると、日経にしか広告を載せない本や雑誌があるから、必読書の見落としがなくなる。
← 第四章 「超速度速読法のテクニック ‐疑似コンピュータ訓練で‐」はこちら
→ 第五章 「マルチ人間への道 ‐真に有能なビジネスマンに‐」はこちら
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