識幅拡大で瞬時に広範囲を理解~目でとらえた情報の意味を理解し、識別できる力と記憶する力を向上させる
有効視野=視幅について前述したが、視幅は「意識の視野」であり、大脳が情報として実際に活用できる範囲であるが、その視幅の中の情報が文字である場合、意味までをすべて理解できるわけではない。
つまり「全部の文字を認識」できても「文章として意味を理解」するわけではない。
視幅の中でも、この瞬時に「文章としての意味までを理解できる範囲」を識幅と呼ぶ。
文字を映像の情報として理解し、認識するだけでなく、その意味までを識別できる範囲である。
識幅は、視幅の範囲の中に含まれるが、そのエリアは視幅のそれよりも、さらに狹くなっている。
そこに、「見えているが、意味まで即座に理解できていない」という、視幅と識幅のギャップの部分が存在しているのだ。
この識幅が広ければ広いほど、その人の能力が高いということであり、視幅と識幅の間にあるギャップを埋めていくことが大切なのである。
この識幅を広げるということは、言葉を面でとらえ、文字を固まりで認識し、その固まりの意味が同時通訳され、脳に入ってくるということだ。
つまり、一度に理解できる語数も増える。
識幅を広げるためには、絵や文字を短時間で認識し、記憶するトレーニングが必要だ。
画像のようなトレーニングシートを使って訓練を行うことができる。
四角で囲まれた中の絵または文字を1秒間だけ見て画像を閉じ、そこに何があったのかを思い出してみよう。
もし、絵のほうが文字よりも覚えやすいというのなら、それは「右脳型」に区分され、逆に文字の方が覚えやすいというのなら「左脳型」であるといえる。
また、覚えやすい位置も確かめてみよう。中央部分が比較的覚えやすいようであれば、それは視野を絞り込んでいることになる。
それは視幅を絞り込んでいるということであり、つまりは識幅までを狭めているということになる。
枠内全体を「同時に見た」という並行処理が重要なので、ある1ヵ所に注意を払って見るのではなく、全体に散らばった絵や文字を均等に見るようにすることが必要だ。
「絵と文字」「中央部分と周辺部分」が同じように覚えられることが識幅を広げ、認識力、記憶力の向上へとつながる。
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