右脳と左脳の働きを自在に切り替えることで、文字を絵と同じように理解できる
文字を見る場合、ひとつひとつを見ていっているが、絵の場合はいっぺんに見てしまい、ひとつひとつを見ることはしない。読書の速度をあげるためには、文字を絵と同じように処理して理解する訓練が必要になってくる。文字と絵のあるページを見ると、両方が見えてくる。
まずは、意識しながら絵だけを見るようにする。絵だけが見えてくる状態になったら、次は文字だけを見るようにしてみる。文字は左脳、絵は右脳で処理しているので、文字だけを見る場合は左脳を、絵だけの場合は右脳を、自分の意思で使い分けていることになる。つまり、右脳と左脳のスイッチを自在に切り替えることができるようになるのだ。文字なら文字、絵なら絵だけを見ることで、左脳と右脳の切り替えスイッチが活性化されていくのである。
そうしたスイッチングができるようになった壮態で、両方を見ると、今度は両方が一緒に理解できる回路ができている。つまり、文字も絵も全部一度に見ている。文字においては、1字ずつ読んでいく読み方から、固まりで理解するという回路に切り替わっている。文字も絵と同じように、認識し理解できるようになるのである。
すると、意味と文字の形、絵の形が重なり、絵の意味と文字とを重ね合わせられることができるようになる。そして1度見て1度で理解するという感覚がわかるようになってくる。文字のとらえ方が、絵と同じとらえ方になると、ひとつずつ確認せずに情報を処理し、記憶されるという回路ができあがる。「見る」ことと「識別・理解」するということが、文字においても、絵と同様に同時並行処理されていくのだ。
脳の取捨選択機能が働くようになり、右脳と左脳のスイッチング機能が活性化され、文字の識別を同時並行処理できる状態になったなら、次にコンピュータのように、一度にいくつかの意味を探してみるようにする。何度も同じ「形」としての文字が出てきて、その意味を逐次探していくことで、自分の中にある、その文字の位置情報がわかり、記憶される。これを繰り返すことで、次第にインデックス機能が働き、ある情報を探すときに、反射的にこの文字の形はココというようにスッと見つかるようになってくる。
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